結納

先日,娘の結納式がありました.結納とは結婚・婚約を確約する日本の儀式です.父親として大変緊張しました.写真は,京都市内の由緒ある料亭の一室をお借りし,床の間に結納の品を並べた様子です.

さて,私が結婚したのが今からちょうど30年前です.その時の結納は,仲人を立て結納の品ももっと大きく数も多くありました.また,結納返しは別日で,同時に嫁入り道具の荷物だしの日に行いました.いずれも一大行事のように執り行いました.今回の結納では,仲人は立てず新郎側の結納と新婦側の結納返しを同時に行うという大変簡素化されたものになりました.これも時代の流れによるものです.

そもそも,結納は結婚に関して不可欠の儀式ではありません.それなりの準備と費用が必要です.現代では省略されることも多いと聞いています.それでも今回この儀式を行ったのは,私自身結納をして結婚の決意を確かにすると同時によき思い出として心に残っているからです.私たちの結婚の仲人を務めていただいた恩師はもうお亡くなりになり,私の両親も結婚式に参加していただいた参列者の多くの方も高齢になっています.30年前,若く元気な多くの方に祝福されたことが思い出されます.

この結納の儀式はいずれ行われなくなるでしょう.それでも受け継がれていってほしい儀式だと今回改めて感じました.