卒論と焼きそばUFOの思い出 ~西岡先生を偲んで~

2023年3月27日

この時期,高専は卒業論文の季節です.ということで私の研究室の学生に私の学生時代に書いた卒業論文を見せてあげました.

この頃は,ワープロなるのものが無かったので手書きです.卒業研究の指導教官(この頃は国家公務員だったので教官)は,西岡勝博先生でした.この先生の卒研を担当していただけなかったら多分私は高専の教員にはならなかったでしょう.それほど私の人生に影響を与えて下さった先生です.残念なことに西岡先生は,8年前に病気で亡くなられてしまいました.

卒業研究で面白い思い出があります.卒業研究がしばしば深夜になることがありましたが,西岡先生は遅くなっても指導してくださいました.若いので夜になるとお腹が空きます.カップラーメンが多かったと思うのですが,ある時日清焼きそばUFOを皆で食べようということになり西岡先生が作ってくれました.ところが,西岡先生はそれまでカップ焼きそばを作ったことがなかったようで,2つの失敗をされました.
失敗1:ソースを掛けてお湯を入れた
失敗2:カヤクを入れなかった(当時のUFOは,カヤクが小袋に入っていた)
お湯を切ってから,カヤクが入っていないことに気がついたので,カヤクだけ湯呑で湯煎して後で入れました.しかし,そもそもお湯とソースを一緒に入れてお湯を切っているので,ソースがほとんどついていませんでした.しかも,カヤクの湯煎で時間が掛かり麺が冷えて悲惨な焼きそばUFOが出来上がりました.このことは,長く私たちの笑いのネタでした.

今の日清焼きそばUFOは,ソースはお湯を切ってから入れますが,カヤクは最初から入っています.先生のご自宅にご挨拶に行ったときも,お供えと想い出の日清やきそばUFOを持って行きました.先生の奥様には,
「カヤクは最初から入っていますとお伝え下さい.ソースは後から掛けてください」
と言ってお渡ししました.